どこまでも亀 (STAMP BOOKS)

  • 岩波書店 (2019年4月18日発売)
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感想 : 13
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身の回りの細菌に感染することへの脅迫性障害のあるアーザ。父親を亡くし教師の母親と二人暮らしの16歳。親友のデイジーは、大学進学のお金を貯めるためにバイトをしている。ある日アーザの幼馴染で大金持ちの息子のデイヴィスの父親が失踪したことがニュースで流れる。失踪の手掛かりとなる情報提供者には賞金が出るという。デイジーは賞金欲しさにアーザとデイヴィスの邸宅へと向かう。
大富豪でありながら父親の愛情を感じられないデイヴィス、アーザを心配しながらも自分の将来のためにお金は欲しいデイジー。強迫性障害の自分とデイヴィスとの関係に揺れ動くアーザ。デイヴィスの父親の行方は気にしないようにと思いつつもデイヴィスの弟ノアのために追求してしまうアーザ。
自分自身の障害との闘いにようやく明かりが見えてきたころ、アーザはデイヴィスの父親の消息にきずいてしまう。

様々な愛について考えさせる。異性との恋心、親子の愛、親友との愛情。どれも確信はもてず、それでも失う事への大きな悲しみ。アーザとデイヴィスの長い人生での大きな愛を願わずにはいられない。

ジョン・グリーンはYAを書かせると最高だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: YA
感想投稿日 : 2019年9月19日
読了日 : 2019年9月19日
本棚登録日 : 2019年9月11日

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