子どもに対するお金についての教育は今後ますます重要になってくる。このことに異論はないのだが、本書の記述は著者の自論こそ「正しい教育法」であるという態度が見え隠れしており、以前読んだ類書『6歳からのお金入門』と比較しても偏りがある。
やはり教育の具体的方法については親が実際に子どもと接しながら自分の頭で考え、実践するものと思う。本書はそのような部分をあえて削って「わかりやすく」構成したのだろうが、結果的に「お金教育マニュアル」に成り下がっている。
雑誌の特集記事に踊らされる主婦などには、即実践に移せる本として重宝がられるかもしれないが、いきなり本書の内容を実践しようとして子どもを戸惑わせることがないよう祈るばかりである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
子ども・家族
- 感想投稿日 : 2010年9月14日
- 読了日 : 2010年5月18日
- 本棚登録日 : 2010年9月14日
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