色町・芝居町のトポロジー 「悪所」の民俗誌 (文春新書 497)

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  • 文藝春秋 (2006年3月20日発売)
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被差別部落を堺にした遊里・色街=「悪所」近年の盛り場を、〈悪〉〈遊〉〈色〉〈賤〉をキーワードに歴史を辿る反権力としての場所呪力。 政治権力から疎外されていた町民と周辺の民が、近世文化の最前線を次々に切り開いた〈民〉が主導した大衆文化の豊穣な土壌の上に、近〜現代文化があるとする。中世、天皇と性的に結びつくことで遊女達は神聖化したのではなく、元々神聖なものが近世に入り貶められたとする。失われた漂泊民「ルネッサンス」へのつきないロマンの書。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 文化
感想投稿日 : 2006年10月15日
本棚登録日 : 2006年10月15日

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