神に守られた島

著者 :
  • 講談社 (2018年7月12日発売)
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本棚登録 : 276
感想 : 42
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わたしと喧嘩して、わたしを探したかったら、沖縄にいるって言ってたから、沖縄へ行く。そのことがあるからではないが、沖縄についての本を読みまくっている。

少年マチジョーと美しいカミが沖縄で戦争をどう生き抜いてきたかの物語。児童文学になるらしいけれど、とても深い。

西島伍長や空襲病、兵隊の話を聞いていく場面は、泣いてしまった。いまもだが、仕方ない、戦争だから仕方ないといって、こんなにも美しく、神秘的な文化をもつ人たちを傷つけることが許されるのか。哀しみの上にあるやさしさとたくましさ、アイヌに似ている。とても気高く感じるものがある。

ぼくのわらびなーは、ゆーだなと知り、沖縄の名前の呼び方もおもしろかった。踊ったり、唄ったり、神の世界などの読み方も、由来を知りたくなった。
これまでもぼくはいろんな人から沖縄へ行った方がいいと言われたけれど、霊とか見えちゃうからイヤだと頑なに拒否していた。こんな機会でもなければ、跳べなかったと思う。昔からなにか感じるものがあるんだよね。きっと、そういうのとぼくをツナグだけの人だったんだと思う。

未練というか、期待というか、そもそも、彼女はもてるから、もどることなんてあり得ないし、もう新しい恋をしてるだろうし、沖縄にいるわけないんだけど、ぼくの中の物語を終わらせたくて。我ながらキモい。彼女にしたら、単なる淋しさによる一時の恋とお金欲しさによるものだったんだと思うし。好きな人へあんな態度を取れるとしたら、甘えとかじゃなく、人としてどうかと思うし。ぼくがどんな仕事をしているかもよくわからないうちに。たしかにぼくのプライベートは、ダメダメだったけど。

早く終わらせたい。時間の無駄だ。

でも、ちょっぴり奇跡も期待してる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2019年8月28日
読了日 : 2019年8月28日
本棚登録日 : 2019年8月28日

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