隅田川のエジソン (幻冬舎文庫 さ 33-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2012年3月7日発売)
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感想 : 42
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 浅草の公園で寝ていたら、財布とバッグが盗まれた。
 男は無一文になった。

 隅田川沿いのホームレスたちのコミュニティに入り込み、いつの間にか路上生活が性に合っていた。
 都市に出かけて採集し、工夫して新しくものを作る。
 コンロを手に入れて暖かい食事を作るようになり、バッテリーを手に入れて家電製品を動かす。
 廃材を手に入れて家を作り、お金にするためにテレホンカードやアルミ缶を採集する。

 隅田川には人が集まった。
 ホームレスだけじゃなく、何か面白そうだと普通の人も立ち寄るようになっていた。
 そんな隅田川に現れたコミュニティにも終わる時が来る。
 男は最後に隅田川という自由から旅立ち、より大きな自由へと旅に出る。

 これは実在する、あるホームレスの話だ。
 クリエイティビティは最新技術の追求なのか。
 現代人が忘れた、生活そのものの求道者を描く。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年7月20日
読了日 : 2017年7月20日
本棚登録日 : 2017年7月20日

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