銃口 (上)(小学館文庫) (小学館文庫 R み- 1-1)

著者 :
  • 小学館 (1997年12月5日発売)
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感想 : 46
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読後に知ったが、フィクションだった時点で少し興覚め。
ただ同時に、三浦氏の遺書的な作品ということも知り、キリスト教をお仕着せするようなこともなく、氏が読者に伝えたかったことは純粋にこういうことだったのかなぁと思いながらどんどん読み進められた。

内容としては連載小説ゆえ仕方ない面もあるが、同じ記述の繰り返しが多く、全体としても冗長過ぎるきらいがあった。

細かいところでは、木下先生が校長の意向に背きつつ数年間も左遷されなかったのは無理がある(戦前だったら、親が政治家でもない限りあんな真似は出来ないはず)。

また逆に、タコ部屋から逃げてきた金が、どういう形で朝鮮に帰ったのかが描かれていないことに不満が残る。
※下巻であれほどまでに重要な役割をするのだから…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 大衆文学・娯楽作品
感想投稿日 : 2023年2月1日
読了日 : 2023年1月31日
本棚登録日 : 2023年2月1日

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