カント―わたしはなにを望みうるのか:批判哲学 (入門・哲学者シリーズ 3)

著者 :
  • 青灯社 (2007年10月3日発売)
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感想 : 7
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フッサールを専門にする貫成人による、入門哲学者シリーズ「カント編」である。

私は「史上最大最高の哲学者」の異名を持つカントに理由もなく惹かれ、何冊か入門書を手に取った。いずれもわかりやすいものだったが、得た知識は金魚掬いのように、あっという間に記憶から抜けていった。
しかし、本書はそうではない。カントに関わる西洋哲学史と交えながら功績と理論を噛み砕いて説明するため、頭にスッと入ってくる。

紙数が少ないので、『実践理性批判』や『判断力批判』はやや駆け足に思えたが、『純粋理性批判』には塵一つの文句もつけられない。
カントに興味を持った方、復習したい方に強く勧める一冊だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学
感想投稿日 : 2023年6月20日
読了日 : 2023年6月20日
本棚登録日 : 2023年6月20日

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