奇譚を売る店 (光文社文庫 あ 36-6)

著者 :
  • 光文社 (2015年12月8日発売)
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本棚登録 : 442
感想 : 28
3

古本屋が舞台の暗めな幻想小説かと思ったら、最終的にホラー寄り怪奇譚でした。
古書収集に取り憑かれてしまう感情とか、本読みには心地よい書香とか、表現として本好きに刺さる要素は多かったですね。
描写が浮かびやすかったのは帝都脳病院。わかりやすい怖さも面白かった。引き込まれたのはこちらX探偵局。昔の漫画の面白さって確かに今とは違いますね。
昔の漫画への語りはやたらリアルだったので、作者の実感かなぁと思う。
全体的に仄暗く、古書と、それを愛する本読み達を美化している感じも伺えて、表現も昭和初期的なので、江戸川乱歩とか好きな人にはオススメかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月2日
読了日 : 2023年10月2日
本棚登録日 : 2023年10月2日

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