自由党史 下 (岩波文庫 青 105-3)

  • 岩波書店 (1958年12月20日発売)
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下巻は秩父事件などの激化事件→自由党解党を経て1889年の帝国憲法発布で終わる。

なんで帝国憲法で終わるのかが不思議だったが、本書では帝国憲法は皇室と人民との結合の成果であるとされる。自由民権運動の敵はあくまでも藩閥政府であり、皇室のための戦いでもあった、とのこと。

この結論は唐突な感じがするが、本書刊行時期である日露戦後の雰囲気を伝えているのかもしれない。少なくとも、帝国憲法に「ただ苦笑するのみ」と呟いた中江兆民がここで登場しないのは、確かである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年3月19日
読了日 : 2023年3月19日
本棚登録日 : 2023年3月19日

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