千里眼 (小学館文庫 R ま- 2-2)

著者 :
  • 小学館 (2000年3月1日発売)
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本棚登録 : 667
感想 : 64
4

松岡佳祐の初読み。
大人気シリーズの1作目らしい。

【読間】
現在おおむね、全体の中間地点くらい。

基本設定は、十二分に面白い。
少々出来すぎな感もあれども、ヒロインのキャラ設定も十分魅力的。

“悪の教団vsそれに立ち向かう者”という構図は昭和な雰囲気を感じさせるが……文体及び進行の妙により、かなり惹き込まれて読まされているところ。

ただし、ツッコミどころも散見・・・。

●小二女児が“ドラクエ”の話題に夢中になる?

●八王子から富津まで……小二女児が夜な夜なバスで通える距離?

●催眠と“催眠術”とは違う。魔法のように自由に人を操るテクニックなわけではない!!!!
……と繰り返しヒロインに主張させてるけれど、“後催眠暗示によって夜な夜な富津まで行かされる少女”って・・・一般人にとってはやっぱり、「いわゆるひとつの催眠術」というやつじゃないの?

●小学校教師の人権無視な振る舞いは…1999年という刊行時期を差し引いても、有り得な過ぎるさ過ぎるのでは?


・・・と、残念なツッコミどころが目につき始めたが、物語の引力にはまだ惹かれっぱなし。上記のマイナスポイントがあってなお「面白かった」と思える結末であってくれることを願う。



【読了】
痛快エンタテイメントだった(^-^)v。

上に並べたツッコミどころ・・・完全に拭いきれてこそいないが、小二女児の件とステレオタイプな“残念な教師”の件を除けば、多少のことには目を瞑れる位の説明は、きちんととなされていたしね。

映像向きな作品。実際に映画化されているらしいが、評判はどうなのだろう。
クライマックスの空中戦がちゃちなCGで誤魔化されるようなことさえなければ、シリーズ読破後にでも見てみたい。
(ビジュアルイメージが固定されてしまわないために)

★4つ、8ポイント。
2016.12.02.図。

※山場のひとつ、台車で螺旋階段を滑り降りながらケータイかける場面は……、スマホ時代じゃ無理だな(笑)。

※好きな作家が漫画にリメイクしてくれて・・・それを忠実にアニメ化されたなら、かなり良い作品になるだろうと、妄想してみる(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説・冒険小説
感想投稿日 : 2016年12月1日
読了日 : 2016年12月2日
本棚登録日 : 2016年12月1日

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