ヒトリシズカ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2012年4月12日発売)
3.51
  • (234)
  • (784)
  • (835)
  • (157)
  • (31)
本棚登録 : 6050
感想 : 618
4

待望の文庫化。
待ってたんだよ。長かったぁ。

ブクログ初めてから最初の、期待値マックスの連作短編。

今回は、一編読了ごとにその時点での興奮のままにレビューを書いてみる。

【闇一重】
新米警官なわけではなく、悪徳警官でもない、アウトローなわけでもない、冴えないだらしない警官が主人公……(笑)。ちと新鮮。

“シズカ”の行方は?と謎を残して了。

なかなか引き込んでくれる序章。続きが楽しみ。
04.25.早朝。

【蛍蜘蛛】
いよいよ登場、誉田節!(笑)。
魅力的な女性キャラ、ややグロさも垣間見せる事件の陰惨さ……。
“シズカ”の輪郭がチラリと除き、“続きは次回で”と……。
04.25.昼。


【腐屍蝶】
誉田哲也「レイジ」のレビューにて、誉田作品を次の2つに分類していた方がいたのを思い出した。
“黒の誉田 ”と“白の誉田”と……。
“そりゃたしかにそうだやね”というネーミングだが、とても納得。

で、「腐屍蝶」は間違いなく“黒の誉田”。しかも結構deepな部類(笑)。

“シズカ”の目的は……?
04.25.昼過ぎ。


【罪時雨】
“シズカ”の過去……原点?
“もしかして?”の予想が、プラスα付きで当たってしまった(笑)。
誉田節全開。
いよいよ物語が加速してきた!

読むのを止められない……。
04.25.夕方。


【死舞盃】
偽名で登場し、捜査員たちに謎だけを残したままいまだ所在が分からない、“シズカ”……。
だが、連作短編を通して読んでいる、読者の側からは彼女の行動目的も次第に見えてきた。
この物語が、何処に行き着くのか……。
最終編まで、一気に進もう。
04.25.夜。

【独静加】
読了。読むのを止められずに一日で“読まされ”てしまった作品は、久しぶり。

帯の謳い文句“誉田作品史上、もっとも予測不可能”はさすがに言い過ぎだが(苦笑)。

“シズカ”のその後……。
彼女の生い立ちは、彼女の人生は、あまりにも過酷に過ぎた。

結末は悲劇であるが……、そんな人生の中で抱いた、血にまみれた目的を遂げた後に残された妹の存在、そして“ミオ”の幸せのために生きた10数年は、血と憎悪に塗り潰された人生の価値を、“決して無駄ではなかった”ものにしたのだろう。

誉田哲也に外れなし。
今のところ。

★は4つで、9ポイント。

04.25.夜。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ(サスペンス)
感想投稿日 : 2012年4月25日
読了日 : 2012年4月25日
本棚登録日 : 2012年4月25日

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コメント 1件

Ayakoさんのコメント
2012/06/09

こんにちは。わたしの本棚にいろいろとコメント頂きましてありがとうございます!
本棚フォローさせて頂いておりました^^
好きな作家さんやジャンル、結構被ってますね~^^

誉田哲也に外れなし、これはもうまさに、そのとおりだと思います!

また遊びにきます~

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