いっそ捨てる理由がある母親だったら良かったのに。
ネガティブな母親で嫌で、と言ったところで、
大抵の人はそれくらい我慢しろとしか言ってくれない。
そういう人と一緒にいることでどれほど削られていくかは
経験したことがある人にしかわからないのかもしれない。
そんな人と一生一緒にいなければいけないのだろう
子供の責任として、とぼんやり思うことで、人生が閉じていく。
田中と話していて「おかしい」と言ってもらえて、
よかった、私の方がおかしいのかと思いそうだった
という台詞が切ない。
勝手に娘のノートを見ても悪びれず
不幸自慢で子供を縛る母親がキツイ。
でも、小説にあんな追記をすることも
母親が死んだから助けを求める人が誰もいないと
店長にすがるのも、母親と同じような縛りを
店長にしていることになりはしないか。
あの追記はやっぱり最悪だし、演出としてもダサいと思う。
親への挨拶を「今度は行くから」と店長が言った時
「大丈夫私偽名とかじゃないし」と
志乃ちゃんが笑顔で返したのはとても偉かったし
自分から捨てて裏切っておいてあんな形で世間に流した上
今更戻ってくるあかりさんよりも
志乃ちゃんを店長には選んで欲しいのだが
謝ったり好きだと言いながら「事故った友達」を
見舞い続けるのがまるで浮気男の所業でがっかりしてしまう。
せめて志乃ちゃんに正直に話してほしかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2021年5月27日
- 読了日 : 2021年5月27日
- 本棚登録日 : 2021年4月5日
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