感動する作品だった。
SFではタイムトラベルなどで過去へ行く話があるが、この物語はそれとは少し違う幻想的な内容だった。過去への介入は、しばしば因果律を問題にするが、これはその辺りもうまく調整されていてそんな工夫の仕方があるのかと驚いた。SFというジャンルではないので、心理描写に重点が置かれていて、自分にとっては非常に印象的だった。
登場人物が皆、個性的で非常に面白い。また、この物語はほとんどが喫茶店という限られた場所だけで繰り広げられる話なのが秀逸だった。今までこういう話は、多分読んだことがなかったので新鮮に感じられ、読んだ後まで余韻が残る。
人は誰でも、「あの時ああすれば良かった」などと後悔し、できれば「その時に戻ってやり直せたら...」という経験があるものだ。ただ、過去に戻っても現実が変えられないなら、意味があるとは思えないだろう。実際、自分もそう思っていた。しかしこの物語を読んで、過去に起こったことは決して変えられなくても、自分がその時にもう一度納得できる行動を選択することで、その後の自分の生き方が変わって来るのだと教えられた気がする。その時、その時で自分が納得できる行動を取っていきたい。

2020年1月16日

一度片付けたら、リバウンドしない片付け方法を伝授するという。「ときめき」などという言葉はここ数年完全に忘れていたが、なるほどこれはすばらしい本である。人間は直感で行動するのが自然なのだ。
最近、テレビでも紹介されて一躍有名になっている。外見はかわいらしいお嬢さんという所だが、8年間も片付けの研究をして来たプロだけに、片付けに関して出てくる言葉は普通の人と違う。こんまり先生、ただ者ではない。
本書は片付けのノウハウについて書かれた物だが、その真髄は物との対話を通して、内観と意識改革を行う事にあるだろう。
早速行動あるのみ!

2011年10月2日

読書状況 読み終わった [2011年10月2日]
カテゴリ 生活
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