Story Seller 2011目当てに購入。
さだまさしさんの「空蝉風土記」が面白かった。あれは小説なんだよね?
最近小説なのかそうでないのかよくわからない作品が多くて、読んでいてちょっと混乱する。フィクションだと思って読むのと、事実だと思って読むのでは受け取り方が変わってきてしまうことだってあるから。
ストーリーセラーの作品はそこそこ面白かった。
道尾さんは相変わらずの作風で、暗く歪んだ感じで始まる物語が最後にはほんのり明るい物語へ転じている。暗くこわばった頬を緩めてもいいのかどうかいつも迷う。
近藤史恵さんは、あの自転車競技シリーズ。湊かなえさんはトンガでの話で、なんとなく連作っぽい感じだなあ。
有川浩さんは、このストーリーセラーでは実話か?と思わせるような、思わせぶりな話を書くことにしているのかなあ。論理の展開は面白いけど。
米澤穂信さんの「万灯」が思いがけず読み応えがあった。今までわりと青春ものが多かったイメージがあるが、「折れた竜骨」あたりからぐっと成熟してきた感じがある。
ふだんこの雑誌を買わないのは、小説を連載で読むのがあまり好きではないからで、だから今回もあえて、宮部さんや柴田さんの連載は読まなかった。ちゃんとまとまった本になってからゆっくり読みたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
雑誌・ムック
- 感想投稿日 : 2011年6月21日
- 読了日 : 2011年4月26日
- 本棚登録日 : 2011年6月21日
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