『1』で披露した「オタク=黒人」という仮説について、実際に専門家たちとの意見交換しながら検討していくという目論見であったが、(著者が述べているように)「寸止め」のところで講義がタイムアップするという焦らしプレイが続く珍しい本。ただ、寸止めという言葉が出てくるだけあって、問題の核心にじりじりと近づいていくという意味で示唆的な内容がポンポンと飛び出してくるので楽しい。
ファッション、アニメ・ゲーム、アート、ポップ・カルチャー、精神分析、オタク化・幼児化する社会などに興味のある人、「自分の精神状態がすぐに楽になる、みたいなドラッギーな教養や知」ではない論考を気楽に読みたい人におすすめ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
表象・文化
- 感想投稿日 : 2011年10月18日
- 読了日 : 2011年1月3日
- 本棚登録日 : 2011年1月3日
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