ゲノムが語る生命 ―新しい知の創出 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2004年11月17日発売)
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本棚登録 : 89
感想 : 10
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「自己創出する生命」とどちらを買うか迷って、とりあえずこちらを購入した。文体としては日常語としての科学を考えているだけあり読み易い本である。ゲノム研究の現状を簡単に知る事ができる。
 ゲノム研究の現状を知る事以上に著者のゲノム研究者としての視点から見た世界観がこの本の一番の売りとするところである。複雑な世界を知る一つの在り方を一つの分野からの視点から説明してくれている。科学の分野の話しを冒険・開拓的な視点ではなく、ここまで簡易な言葉で豊かに語っている人はなかなかいないように思われる、そういう著者の言葉の使い回しや表現は非常に参考になると思う。それは男性ではなく、女性の視点だから可能な事なのか、とにかく素晴らしいの一言に尽きる。
 ゲノムなどの生命の世界を教養として知りたい人にはぜひともおすすめしたい人物である。たぶん、簡単に読んだ感じでは、どの本を買っても著者の本質外すことはないと思う。この本自体は文庫なので、ぜひとも一度興味があれば読んで頂きたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生物学
感想投稿日 : 2009年12月30日
読了日 : 2009年12月30日
本棚登録日 : 2009年12月30日

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