若いローラが生きていたのはもう百年以上も前。それでも親しい友達のような気持ちがします。
今よりずっと不便で限られた生活だけれど、本当に今の方が豊かだろうか?私はローラたちが羨ましく思えてなりません。養老孟司さんの本の中で「大事なのは身体を動かして働くこと。」という言葉がありましたが、本当にそうだと思う。
一日中パソコンとにらめっこしているのでなく、手や身体を動かしてへとへとに疲れ切った体を寝床に休める生活もいいのでは。ないものねだりでしょうか。それが大変だから今の生活様式が根付いているんですものね。
でも、狭っ苦しい部屋に他人と閉じ込められて一日中じっと座っているのは時に耐えられなくなります。お天気の良い日は特に。
昔よりずっとたくさんの物があって食べ物も手軽に手に入って、安定している。でも安い小麦で作られたカップ麺をすすって化学繊維の衣服を身に付けるのは本当に文明の進化なのでしょうか。嫌なら自給自足の生活をしてみろ、と言われるとそれまでですが。
ローラたちの生活が、あんまりにも暖かく、一本のろうそくの光のようにつましくそれでいてきらきらと輝いて見えるので。つい愚痴をこぼしてしまいました。日々の生活が彩りを持つように、心持ちを少し変えてみます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年9月15日
- 読了日 : 2020年9月15日
- 本棚登録日 : 2020年9月15日
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