刑事から探偵になって、自分の家族を殺した犯人を
追う男の話…なんだけど、
終盤、まさかの展開。
なのに、それが空々しい効果音付きのような
動的展開で語られるのではなく、
極力抑え気味の静的リズムで語られる。
そのために作品全体が持つドラマチック性が
なくなっていることは否めないけれど、
でも、たぶん案外思いもよらない事実が
明かされるのってこんな風かも、と思う。
そういう意味では、題材がまさかの展開を
生むのに、全体の進行に写実的リズムを持たせている。
華々しくないハードボイルド探偵小説。
あ、ハードボイルドって華々しいのっておかしいですよね、じゃ、正統派ハードボイルド探偵小説なんじゃないかな、じつは。
(余談&ネタバレだが…
終盤の展開の本題も、少し前に賞をとった映画の
主題と全く同じだけども、個人的にはこの本の決着
の着け方がより現実的だと感じた)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2014年12月15日
- 読了日 : 2014年12月15日
- 本棚登録日 : 2014年12月15日
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