全般的に、それは筆者の主観では?と思うような箇所も少なからずあったが、それでも(一般)企業における人事というものの、見方・見え方について、ある程度のことを知れてよかった。
最も共感した(なるほどと思った)のは、人事担当の中でもランク(守備範囲にする層)によって、社員の評価の仕方が異なるよね、ということ。例えば百人程度を守備範囲(異動対象)にする幹部クラスだと人柄含めて把握できるが、より下の層で大人数が対象だと、「仕事の(機械的な)評価」を基にすることになるってこと。あわせてその場合、サブとなる人事担当(事務所長とか、分野ごとの人事担当?)が必要になるよねということなのだろうとも思った。
ほかにも、採用にあたってのこと(30分程度で印象は伝わってくるべきもの)や、リストラのこと(首を切る側のほうが心労は大きいということ)、あるいは、自己評価は3割程度増しだということなど、色々考えさせられた。
けれど筆者が具体的にどんな企業で人事を担当されたのか明かされないから、主観的な記述もかえって表面的に感じる(昇進の条件は、、とか言われてもということ)。むしろ、筆者がいろんな企業のひとを対象にインタビューしたという内容をふまえ、ある程度各社の事情をふまえ横並びで記述してくれていれば、より面白かったのでは、とも思った。
いずれにせよ、企業の人事労務関係を感じ取れたという意味ではよかった一冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経営・企業
- 感想投稿日 : 2017年11月20日
- 読了日 : 2017年11月
- 本棚登録日 : 2017年11月3日
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