国家緊急権 (NHKブックス)

著者 :
  • NHK出版 (2014年4月19日発売)
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感想 : 9

条約の拘束性とか、伊藤博文による憲法義解など新たな学びがあった一方で、インフレや、革命については一般的な話であり退屈に感じる部分もあった。国家緊急権の負の側面にもしっかり焦点を当てており、結論としても筆者は国家緊急権の制定に反対していることには好感を持てた。民主主義を保とうとする限り国家緊急権の行使は不可能に近い。また、日本特有の事情もある。憲法制定権が国民にあるという記述があだだがそれは事実だろうか。一般的には、アメリカによって日本国憲法が押しつけられたとされており、その発布も戦後まもなく行われたもので現代の国民にとっては理解できない部分も多いにも関わらず、いまだに変更されていないのは、国民の意思にのみよるものではないだろう。日本の憲法の硬性さをもっと考慮して欲しかった。

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感想投稿日 : 2024年2月10日
読了日 : 2024年2月10日
本棚登録日 : 2024年2月8日

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