スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 心をつなぐスープカレー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2021年1月8日発売)
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感想 : 54
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理恵が麻野に「お話があるのです」と深刻な雰囲気で話すプロローグに、めちゃめちゃ不安な気持ちにさせられます。まさかここに来てお別れでシリーズ終了? それともヒロイン交代? などなど、個人的に「そうなってほしくない」想像が頭をよぎりまくって過剰にハラハラしちゃいます。

読み終わってみれば、その「お話」とは数か月間中国地方に長期出張で、少なくとも第5話は出張が終わってからのお話だった模様(蝋燭亭の場所が、東京から新幹線で4時間くらいのところと共通している点と、理恵がその場所に「土地勘がある」点からの推察ですが……)。

それより、本作の話の軸は麻野の師匠のお話だったと思います。これまでも尊敬する師匠として話に挙がることはありましたが、明確にどのような人物でどんな店で働いていたのかは謎のままでした。

第1話で登場したえんとつ軒が第5話で再登場し、麻野の師匠と意外なつながりがあったという話には「こんなつながりが!?」とちょっとビックリ。しかも麻野の師匠である日之出潮はとんでもない人物で、蝋燭亭という老舗洋食店をつぶしていたというから、更に驚き。

個人的には蝋燭亭をつぶしちゃった後、潮師匠が心を入れ替えるまでを具体的に知りたいなと思ったのですが、それだけで一冊できちゃう気がしたので、それはまた麻野の修行話と合わせて読ませてもらいたいな、なんて思います。

あと、毎回気になってる理恵と麻野の関係については、多分じっくり弱火でコトコト煮込んでいくように、ゆっくり進展していくんだろうなと割り切って、性急な展開は諦めることにしました(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年2月2日
読了日 : 2021年2月1日
本棚登録日 : 2021年2月1日

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