鏡よ鏡、教えておくれ。
この世で一番美しいのはだれ?
それはあなた――
少女は陵辱により赤ん坊を産み落とし、魔女と呼ばれる女王になる。やがて赤ん坊は少女へと成長し、因果がめぐりはじめる。
白雪姫とギリシア神話、キリスト教の世界観を下敷きにしたファンタジー。
図書館で借りて読了。
幻想的で面白かった。すごく女性的。
中世を舞台にしていると思われるのに時折現代的なカタカナ英語が使われていたりして、ふいに文章に醒めてしまうところもあったけれど、それは訳の問題かと。惜しい。森の描写は湿度に満ちていて綺麗だっただけに。
愛と生と死が語られるとエログロになるのは道理ですよね、わかります。しかし王子のとんでもない変態ぶりにはドン引きした、さすがに。
登場人物の名前や役割から象徴されるものがたくさんあって、物知らずな私は多分消化しきれていない気が・・・・・・時間を置いて再読したい。
悲しいけれど希望が残る物語だった。好きです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
単行本(ソフトカバー)
- 感想投稿日 : 2011年5月4日
- 読了日 : 2011年4月30日
- 本棚登録日 : 2011年4月30日
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