「求婚者の話」
なんという向こう見ずな行動力なのだ、と鈴木八太郎の言動に驚いた。
そして、それに対峙する父親と娘もまた、なぜ即決できるのか、と。
八太郎からは何か、迷いのない力のようなものがみなぎっていたのかもしれない。
同じように彼の娘を貰いに来た若者に対して、拒否をしたことを、最初は不思議なように感じたけれど、読後は、そりゃそうだな、と、しみじみと理解できた。
八太郎の真似をした若者。
拒否されて泣き出してしまう若者。
それではダメなのだ。
行動だけをなぞっても、中身は染み出てきてしまう。
面白い話だった。
「下宿屋」
ムーニー夫人の貫禄というか、逞しさをひしひしと感じた。
彼女ほど人生経験を積んだ人に敵うはずがない。
独身にけりをつけて、ポリーと結婚したらいい。
ポリーもなかなか、強い女性のようだから、きっと尻にしかれるんだろうな。
「アリバイ・アイク」
うわー、面倒くさい男。
私、こういう人、苦手だ。
見方によっては可愛げのある男なのだろうけれど。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
9・文学
- 感想投稿日 : 2020年1月14日
- 読了日 : 2020年1月15日
- 本棚登録日 : 2020年1月14日
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