二十六年前、自身の門弟の敵討ちに立ち会った際に
闘った相手の助太刀の強敵。
辛くも倒したものの、小兵衛にとって、
その相手の強さは今でも忘れ難いものであった。
時は流れ、老境にさしかかった小兵衛は、
ある日、自分の助太刀によって首尾良く
敵を討ち取った門弟を見かける。そしてその直後、
自分が倒した強敵の遺児にも出遭い、
敵討ちによって大きく運命が変わり、
対照的な生き方をしてきた二人の姿に色々と思いを馳せる、
シリーズラストとなる第十六作目。
作者はまるで、この作品でシリーズは
終わりを迎えることを暗示するかのように、
登場人物たちの最後についても語っている。
それがファンとしては、なんとも寂しい気持ちにさせられる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
池波正太郎
- 感想投稿日 : 2008年11月28日
- 読了日 : 2007年4月15日
- 本棚登録日 : 2008年11月28日
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