チーム・ジャーニー 逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで

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  • 翔泳社 (2020年2月17日発売)
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■チームになるための4つの条件
①チームの目的を揃える
②共通の目標を認識する
③お互いの持ち味を把握する
④協働で仕事するためのやり方を整える

■リーダーとリード
リーダー:組織上の職位として定義され、人に張り付く言葉のイメージ。
リード:ある状況において前進を主導する「役割」。役割なので、他の人に代わる、代えることもある、より動的なイメージ。

■雁行陣開発
 …プロダクトリード、チームリードという役割を置く。プロダクトリードは、プロダクトのつくり方、方針、そしてその実装について先導する役割である。一方、チームリードは、チームの運営を担うことになる。その他のメンバーは適宜プロダクトバックログを実装する。それぞれの役割で、それぞれのミッションをつとめる。
 このフォーメーションで、前衛にあたるのはプロダクトリード、後衛にあたるのがチームメンバーだ。プロダクトリードが先行してかつプロダクトの中核となるプロダクトバックログを開発する役回りになる。その他のチームメンバーは、その他の必要な機能の開発を受け持つ。
 雁行陣開発でのプロダクトバックログの管理については、まずその性質からプロダクトの「背骨」にあたるプロダクトバックログと「お肉」にあたるプロダクトバックログに分けることから始める。背骨バックログとはプロダクトを利用するユーザーの体験上必ず必要となる機能群になる。
 …お肉バックログは、背骨があることを前提としてそこにまさに肉付けするようにつくることができる機能群のことである。

■透明性を高め、チームの共通理解を深める3つの原則
1見える化:情報を得られるようにする
2場づくり:情報を伝え合うようにする
3一緒にやる:情報を一緒につくる

■INVEST:プロダクトバックログが開発レディになっているかどうかを判断するモノサシ
Independet お互いが独立している
Negotiable 実現内容について交渉可能である
Valuable 中身に価値がある
Estimable 見積もり可能である
Sized Right 適切な大きさである
Testable テスト可能である

■チームミッションと作戦の流通範囲
・すべての情報を全員で共同所有する
・Why寄りの情報は広めに、How寄りの情報は狭く

■リード・パターン
テクニカルリード
チームの技術方針を決める役割。複数チームの体制の場合、各チームの技術的な窓口にあたる。チーム間での技術的方針のすり合わせや合意を行う。

仮説検証リード
仮説検証の活動を計画したり、その実行を先導したりする役割。仮説検証に必要な様々な道具立てについて実践するための知見を有し、その引き出しに広さが求められる。

テストリード
プロダクトの状態、目的に応じたテストの計画やテスト設計を先導する役割。出荷前に実施するテストや、セキュリティやパフォーマンスなど非機能系のテストなど、必要に応じて企画する。

デベロッパーエクスペリエンスリード
開発環境を中心として、チームメンバーの開発体験を向上させる取り組みを先導する。他のチーム、現場での取り組みについて情報を収集し、自チームに適した形での取り入れ方を検討する。

XXXリード
上記によらず、 特に注力すべき課題に応じて設置するリード。たとえば決済機能の開発およびそれに必要な一連のタスクをぬけもれなく完するために「決済開発リード」を置くなど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2021年11月27日
読了日 : 2021年11月27日
本棚登録日 : 2021年11月27日

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