リュック・ベッソンの最新作にして、スカーレット・ヨハンソン主演のSFアクションともなれば期待は高まる。さらには、予告編のかっこよいアクションやVFXを見せられれば期待は膨らむというものだ。
しかし、今回ばかりは完全に騙された。なんとも荒唐無稽過ぎておそらく多くの観賞者が置いてけぼりになって匙を投げたことだろう。リュック・ベッソンは果たして何を描きたかったのだろうか。
主人公のルーシーが巻き込まれ型サスペンスよろしく、ヤクの売人にされてしまう。
腹の中にヤクを入れて運ぶのだが、運搬中にあろうことか腹を蹴られてヤクが血液中に入ってしまう。
するとどうだろう、ルーシーの脳が覚醒してスーパーウーマンになっちゃう。
そんで、その謎を探るべく脳科学者のノーマン博士(モーガン・フリーマン)に会いに行き、そこで自分の方向性を見出す。
ミスター・チャン(チェ・ミンシク)率いるヤクの売買組織とのバトルを制し、ルーシーは100億年の歴史の詰まったUSBと引き換えに完全体になりましたとさ。
今回はストーリーに重きを置いてはいけない。まさにリュック・ベッソンの妄想でしかない。それも厨二病的な妄想だね。
映像にいたっては、いろんな作品のエッセンスを丸出しにしている。
「2001年宇宙の旅」と「E.T.」のコラボがあったり、そういえば恐竜もでてきたなあ。
特に気になったのは「マトリックス」その原点の「攻殻機動隊」そして「AKIRA」だ。ラストのルーシーの造形はまんまダブって、お!これなら「AKIRA」の実写できるかもとも思ってしまったぐらいだ。そしてさらにはハリウッド版「攻殻機動隊」の草薙素子役がスカーレット・ヨハンソンに決まったって知ってたから、なんだかそっちの想像ばかりが膨らんでしまったのさ。
まあ、個人的にリュック・ベッソンの期待値が高いだけに少々残念な作品だったと、個人的には感じる次第である。
- 感想投稿日 : 2015年9月26日
- 読了日 : 2015年1月20日
- 本棚登録日 : 2015年9月26日
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