定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

  • 晶文社 (1990年12月1日発売)
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感想 : 34

SNSでちょっとした流行になった「7日間ブックカバーチャレンジ」。
趣旨は読書文化の普及に貢献するためで、好きな本の表紙を1日1冊、7日間投稿するというもの。
外出を控えたいこの頃、なかなかの好企画で、人様の投稿も楽しみながら拝見した。
自分が挙げた未読の書籍をまとめつつ、あわせて名著『読んでいない本について堂々と語る方法』をご紹介。

「7日間ブックカバーチャレンジ」のルール、~好きな本かつ表紙画像だけアップ~ということを生かして、積ん読本シリーズでピックアップしてみた。つまり未だ読んでいないものを選んでみた次第。これならお手軽で、7日間毎日選び続けることができそうだったからだ。

それに名著『読んでいない本について堂々と語る方法』にはこうある。
「書物において大事なものは書物の外側にある。なぜならその大事なものとは書物について語る瞬間であって、書物はそのための口実ないし方便だからである。」

つまり大事なのは本の表紙であると(笑)。他人の書いたブックカバーチャレンジを読んでいると、本は読むものではなくて、その人とその本の関わった背景や理由を楽しんでいることに他ならない。また、その人と作家の解釈という名の対話を読み取って楽しんでもいる訳でもある。だから、本は読まなくても充分楽しめる。そう言う意味でこの「7日間ブックカバーチャレンジ」の「本についての説明はナシで表紙画像だけアップ」というルールは秀逸だと感じた。

● 第5日目 『定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー』 フランソワ・トリュフォー、アルフレッド・ヒッチコック 著
ミルクの白さ。映画内でケーリー・グラントが真っ白なミルクをお盆に載せ階段をあがってくる。このお盆に載ったミルクへ観客の視線が集るように、ミルクの白を際立たせる。「スポットライトをあてたのか」と尋ねるトリフォー、「いや、コップの中に豆電球を仕込んだんだ」と答えるヒッチコック。この話を何かで知って、学生時代からずっと読みたいと思っていた本。

映画『ヒッチコック/トリュフォー』を観て、まあ、この本は大きく値段が下がらないし潮時かなと思って、どこかの古書店で比較的安価なものを購入した。しかし、ぶ厚すぎて、今だに未読状態。でも、数十年間も気になっていた本だけに、自宅の書棚に鎮座しているだけで安心感をもたらしてくれる。

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7日間 ブックカバーチャレンジ まとめ / 『読んでない本について堂々と語る方法』 ピエール・バイヤール 著を読む
https://jtaniguchi.com/7%e6%97%a5%e9%96%93%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%ab%e3%83%90%e3%83%bc-%e8%aa%ad%e3%82%93%e3%81%a7%e3%81%aa%e3%81%84%e6%9c%ac%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e5%a0%82%e3%80%85%e3%81%a8/

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2022年3月12日
本棚登録日 : 2022年3月12日

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