まあ、さくっと読めた。最近多い誰かのバイオ的な小説で、主人公は架空の人物。
1977年生まれ、ソビエト時代のエストニア出身ラウリ・クースクというIT技術者を調べていく話、ラウリは故人でもないし、実在の人物でもなく、設定でもさして何かをなした人でもないので、なぜ記者が追うのかがわからず、ちょっとモヤっとするが後半、理由が判明する。同世代とは言わないが、似たような世代なので、ペレストロイカがリアタイで、私の友人もまさにソビエト崩壊で国の独立のあれやこれやでラウリ達と似たような境遇だった者も数人いるし、逆にロシアンで逆の立場の人もおるので、いろんな立場のいろんな話を聞くこともあった。そんなあれやこれやを思いだされて、微妙な気持ちにさせらた。本書の時世は現代なので、コロナの影響や、ウクライナインベイジョンなんかもちらりと触れられている。確かにホットな地域の話ではある。
バルト、難しい土地よな。
読み始めてすぐはパジトノフをモデルにしたような感じかとも思ったが、世代がめちゃ離れるし、まあ、記者が誰かわかった時点で、プライベート感ですぎてちょっとガッカリはした。
まあ、同窓会的なエンディングなのが、なんかもう一つなんか欲しい感あるというか、読了感にひっかかりなさすぎて、ちょっと寂しい感じではある。普通の人の普通な人生の話という感じか。短いし、読みやすいのは読みやすい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文学・ドラマ
- 感想投稿日 : 2023年12月25日
- 読了日 : 2023年12月25日
- 本棚登録日 : 2023年12月25日
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