オノマトペの謎――ピカチュウからモフモフまで (岩波科学ライブラリー)

制作 : 窪薗晴夫 
  • 岩波書店 (2017年5月19日発売)
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本棚登録 : 411
感想 : 30

人間はオトマノペに対してどのような印象を抱き、どのように獲得しているのか、またオトマノペに法則はあるのか。

複数の観点からオトマノペに対してアプローチが行われているが、中でも外国語のオトマノペと赤ちゃんとオトマノペに関するものが面白かった。

外国語にもオトマノペはあるが、ヨーロッパから離れた地域の言語に多く、アニミズム文化にも多く存在するという仮説は興味深い。
赤ちゃんとオトマノペについては、赤ちゃんは脳が未発達のため視覚と聴覚の刺激が関連づけられて音と視覚の間に類似性を感じるとあった。以前読んだ『幻覚剤は役に立つのか』の中で、脳のデフォルトネットワークが発達することで固定された考え方になるが、子供は脳の回路が最適化されていないため、柔軟な考え方ができるとあったが、オトマノペの話もまさしくそれとつながっているのだと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月31日
読了日 : 2023年5月31日
本棚登録日 : 2023年5月30日

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