歴史家が見る現代世界 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2014年4月18日発売)
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本棚登録 : 254
感想 : 25
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【由来】
・講談社のメルマガ

【要約】


【ノート】
・ニーモシネ

・歴史研究においては、もう、国家単位での把握ではなく、様々な主体による関係論から、ひいては環境も含めた全地球的な視野で捉えるようになっているらしい。グローバリズムが進むことによって、国家が相対的に弱体化し、また同時に、欧米のポジションも相対化していった。この結果、国家以外(例えばNGO)や新興国など、プレーヤーが増えていった。このため、世界史観が国単位から、よりそのスコープを拡張していった。

・これは、歴史研究において、目新しいパラダイムではないらしいのだが、自分は全く知らなかったので、興味深く読み進めることができた。また、「国家」の枠が問い直されているなと感じる場面は、インターネットをはじめとして、色々な分野であるのだが、歴史研究においても同様なのだと知った。

・「歴史家」というのが、どのような役割を果たしている存在なのか、これまで今ひとつ、よく理解できなかったのだけど、本書で自分なりのイメージができた。

【目次】
第1章 歴史をどうとらえるか
第2章 揺らぐ国家
第3章 非国家的存在の台頭
第4章 伝統的な「国際関係」はもはや存在しない
第5章 普遍的な「人間」の発見
第6章 環地球的結合という不可逆の流れ
結 語 現代の歴史と記憶

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年10月28日
読了日 : 2015年1月4日
本棚登録日 : 2018年10月28日

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