川は静かに流れに続いて読んだジョン・ハート。こっちが最初の作だがはっきりいって期待外れ。同じく家族の絆とかそういうものへの思い入れが主テーマで、前作ではそれが鼻につく部分もあるにせよ全体のバランスとしては許容範囲だったのが、こちらは常軌を逸している。前半部分、主人公ワークの延々と続く自意識過剰でひとりよがりの言動。エズラという父親がどんだけのものかそれがどれだけ重要なのか、あんたにはそうかもしれないがこっちはどうでもいいんだけど、と言いたくなる。妹との関係にしてもしかり。家族思いのうるわしい物語にどっぷりつかりたい人以外にはおすすめしない。読んでいてこれがミステリだということを忘れたころにやっと事件が動き、意外な犯人が明らかになるのだが、そこまでが無用に長く退屈すぎる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外ミステリ
- 感想投稿日 : 2019年4月1日
- 読了日 : 2019年3月13日
- 本棚登録日 : 2019年4月1日
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