殺し屋ケラーシリーズ3冊目。こんどはまた短編集にもどったが、それぞれゆるやかなつながりがあって、お、と前を読み返したりもする。さすがにローレンス・ブロックうまい、やることは毎回同じだから、そこにいたるまでの経緯に工夫がこらされている。ケラーとドットとの会話からはじまって、ターゲットに近づいて周囲をぶらぶらし、仕事はあっという間で、またドットとの会話にもどる。その仕事前後の関係者との軽妙小粋な会話が読みどころだ。それだけではマンネリなので、後半ではやることに齟齬が生じてきたり、思わぬ展開になったりして、ハラハラさせる部分も。切手蒐集家にまつわる「ケラーの平生の起き伏し」なんていい話だ。もうちょっと違う結末はなかったのかな。それはともかく切手蒐集は実におもしろそうで惹かれる。お金ないんだけど。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外ミステリ
- 感想投稿日 : 2022年12月16日
- 読了日 : 2022年12月15日
- 本棚登録日 : 2022年12月16日
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