おこだでませんように

  • 小学館 (2008年6月27日発売)
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感想 : 353
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七夕の絵本だとは思わなかった…。
正確に言えば七夕に関してのことなのだが。

男の子が七夕におねがいごとをするのに短冊に書いたことばが「おこだでませんように」である。

おともだちは、「サッカーせんしゅになれますように」とか「ピアノがじょうずになりますように」なのに。
おこられませんように、というのはこの男の子にとっては、いちばんのおねがいであることに気づいたとき…
先生は、ええおねがいやねえと泣いてほめてくれた。
おかあさんも先生からの電話のあとで、ぎゅうっとだきしめてくれた。

たなばたさま ありがとう。
ほんまに ありがとう。
きょう、ぼくは ものすごく しあわせです。
おれいに ぼく もっと もっと
ええこに なります。

この最後の一文に泣けてくる。

おこられてばかりなのは、けっしてこの男の子だけが悪いわけではなくて、いいことをしてもやりすぎてしまったり、けんかになるのも原因が必ずある。
だけど結果としておこられてしまう。

毎日おこられているとお願いごとは、おこられませんように…って祈りのことばになるのかもしれない。

子どもの気持ち、わかっているようでわかっていない。大人も反省しなければ…と思った。





読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年7月8日
読了日 : 2023年7月8日
本棚登録日 : 2023年7月8日

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コメント 2件

たださんのコメント
2023/07/08

湖永さん、こんにちは。

タイミング良いですね。
私もちょうど読んだばかりで(^^)

私の場合、いつもの図書館の、絵本の特設コーナーに無ければ、おそらく本書の存在に気付かなかったと思いますし、雨の本もあったから、何のテーマだろうと、その場でペラペラ捲ってみたら、つい見入ってしまうものを感じまして、読むことが出来て良かったなと、改めて実感いたしました。

湖永さんのコメント
2023/07/08

たださん こんにちは。

そうなんですよね。
まさか七夕関連だとは思いませんでした!
表紙の男の子の顔が、すごく印象深くて悔しいのを我慢してるようでいて…けっして泣くまいと溢れそうになっている涙にジーンときました。
裏表紙は、笹の葉に飾られた短冊なので、七夕なのですが…読んだあと気がつきました。

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