犯罪予備軍たちの駆け込み寺と呼ばれているNPO法人に今日も殺意を抱く人が相談にやってくる。
この相談員が冷静で鋭い。
悩める犯罪者予備軍の犯行計画の穴を次々と指摘していき、問題点を洗い出す。
そんな杜撰な計画では無理ですよと言うわけだが…。
果たして彼らの殺意は、相談員によってどうなったのか…。
とにかく考えられない結末で、こんな倒叙ミステリーは初めてだった。
この相談員って一体何者⁇と思わせるほどに。
もしかして一番悪意があるのはこの相談員なのかと…思いたくなるのも不思議ではない。
○五線紙上の殺意
音楽活動をするコンビに裏切られた恨みを晴らすためにしたこと。
○夫の罪と妻の罪
夫の殺害を目撃した妻が、事件発覚前に動き出すのだが。
○ねじれの位置の殺人
大学の仲間4人のうちの1人の死により、どうなったのか。
○かなり具体的な提案
英会話講師の死を知り、殺意を募らせた結果…。
○完璧な計画
同性カップルの破綻の結末。
特にねじれ位置の殺人の結末に驚いた。
ねじれてる。
どれも結末はありえないと思ったのだが、しかしよくよく考えてみれば、誰も心の中は読めないわけで殺したいと思った相手も反逆してくる可能性はある。
う〜ん。相談員さん、あなたは彼らの復讐を諦めさせたかったわけですよね、それとも…と改めて確認したくなった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月12日
- 読了日 : 2023年9月12日
- 本棚登録日 : 2023年9月12日
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