おちゃっぴい: 江戸前浮世気質 (徳間文庫 う 12-1)

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  • 徳間書店 (2003年5月1日発売)
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「おちゃっぴい」とは女の子のお喋りで活発な様子を指す言葉である。暇な状態を意味する「お茶を挽く」から転じたものだと言われる。らしい。

〈町入能〉
甚助店に住む大工の初五郎と浪人・花井久四郎との交流。

〈おちゃっぴい〉
札差の駿河屋の一人娘・お吉は、手代の総助との縁談を、嫌だと言って、家を飛び出した。

〈れていても〉
薬種問屋「丁字屋」の跡取り息子、菊次郎は、家業の借金の為に、意に沿わぬ醜女との縁談に、閉口していた。菊次郎には、密かに思いを寄せる女がいた。

〈概ね、よい女房〉
甚助店の浪人、花井久四郎は、仕官が叶って、裏店を出て行った。その後に来た店子は、浪人者の夫婦で、どうやら、わけありの様子。

〈驚きの、また喜びの〉
岡っ引きの伊勢蔵、45歳。少し短期で血の気は多いが、町内の人々からは、頼りにされていた。
16歳になる、末娘の小夏にめっぽう甘い。
そんな小夏の縁談は、大反対で、金輪際聞く耳を持たなかった。

〈あんちゃん〉
薬研堀の薬種問屋「丁字屋」の跡取り息子の菊次郎が、世帯を持った。
いつも行く、人参湯の2階で、林家庵助と言う、咄家と知り合った。庵助は、何かと菊次郎の周りをうろちょろするようになった。

大工の初五郎。薬種問屋の菊次郎。岡っ引きの伊勢蔵。
憎めないキャラクターで、もっと続きを読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年1月4日
読了日 : 2023年1月4日
本棚登録日 : 2023年1月4日

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