仕事一筋で若くして昇進し、自分こそが正しいと思って生きてきた雄哉。ある日、会ったこともない大伯母から突然一等地の屋敷を相続する。屋敷は十六夜荘というシェアハウスになっており、安い家賃で貸し出されていた。最初は土地を売る気満々だった雄哉だが…。
ストーリーとしては有りがちな、堅物な主人公が段々と心を開いていくような話だが、その雄哉を中心とした現代と、大伯母である玉青を中心とした戦前戦後の話が交互に描かれており飽きない流れになっている。その流れが、玉青の人柄や強さと、雄哉が弱さも見せつつ十六夜荘に興味を抱いていく姿を少しずつ近付けて行き、最後のとあるシーンでは思わずホロリと涙が流れた。
図書館でたまたま目につき借りてきたが、読めて良かった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年12月6日
- 読了日 : 2014年12月6日
- 本棚登録日 : 2014年11月25日
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