縦並び社会―貧富はこうして作られる

  • 毎日新聞出版 (2006年9月1日発売)
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本棚登録 : 35
感想 : 6
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コワい本ですよー。私の読書時間は家と会社の往復時ですけど、朝から読んでると一日の始まりというさわやかさを吹き飛ばすほど否応なく陰気でドンヨリしてきます(笑)。
派遣、健康保険、地域格差などは最近よく見聞きする話ですが、別々に思える問題もこうやって一息に読むとそれぞれが関係していることがよく分かります。ということは全体にジリ貧なんですねこの国の大半は(笑)。
世界的に見ても裕福といわれる日本ですが、じわじわとこういう底辺層が占めてきて、まるで国内にいながら難民のようですね。自分もそのうちこうなるのだろうな…と思うし、またそれが現実味を帯びていてリアルに想像できるのがコワい。何の苦もなく困窮する自分を思い描けますもんね。これぞ底辺層。
宮内義彦氏と竹中平蔵氏のインタビューも載ってます。
読むとまあ、そんなにおかしなことは言ってないんですよね。おおむね正しいことを言ってます。
が、全く全体に目を向けていないことが二人の共通点ですね。視野が狭い。というか都合の悪いところ(下層)は見ていない感じ。
「自己責任」は大事ですが、政府の仕事と経済の仕事とを混同してますね。政治に市場主義はいりません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年4月25日
読了日 : 2007年4月1日
本棚登録日 : 2007年4月1日

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