捨ててこそ 空也

著者 :
  • 新潮社 (2013年8月22日発売)
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本棚登録 : 117
感想 : 26

空也上人を知るための仕事用読書1冊目。
歴史上の出来事と空也上人の生涯を並行して知るには良い本。
戦乱、疫病、水害、噴火、日照りに火災、菅公の祟り。公家たちの無関心ぶりとから騒ぎ、そして強行される絢爛豪華な催し物。民衆がすがるのは怪しげな民間信仰。本当に困っている人のところには救援の手は行かず、今生での困窮は前世の報い、あるいは、本人の努力不足か不運のせいになる。僧侶にとっての学問は、自らの権勢あるいは保身のための道具と化している。
ふむ。
ほぼほぼ令和ですな!
ってことは分かってたけど、それを補強してもらえました。
人間・空也については、この小説を読んだからって特に感じるものはありません。なんというか……浅い。登場人物の使い捨ても酷いので、ドラマを期待して読んではいけません。あくまで、歴史の勉強用の本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月17日
読了日 : 2021年8月17日
本棚登録日 : 2021年8月16日

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