「ほめる」技術

著者 :
  • 日本実業出版社 (2002年6月24日発売)
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【要旨】
 誉めることも含めて「アクノリッジメント」(相手の存在を認める行為・言葉)が重要である。以前は根性論でも成長できたが、現在は様々な権威が失墜し、心の底から信頼できない。アクノリッジメントの中には、誉める(誉め方も様々あるが)、任せる(委譲)、相手の意見を求める、謝る、頻繁に声を掛ける、贈り物など様々。
 しかしながら、相手にあったコミュニケーションをしないと意味がない。コーチングでは思考のパターンと外界との関わり方に基づいて、人のタイプを大きく4つのタイプに分けている。「コントローラー」は行動的・野心的で過程より結果を重視する。「プロモーター」は自分のアイデアを大切にし、好奇心が強く、人と活気あることをする。「サポーター」は人を援助することを好み、協力関係を大事にする。「アナライザー」は行動前に情報収集、分析を行い、計画を立てる。完全主義的なところがあり、助言者・コメンテーターのような“傍観者”になりやすい。
 コントローラーに対しては、安易な誉め言葉は「コントロールされている」ように感じられてしまう。例えばその自身ではなく、その人のチームメンバーや雰囲気を誉めてやるとよい。プロモーターは、誉め倒してよい。スポットライトを当ててやることが重要。サポーターは自分が注力したことに対し、無意識のうちに相手に代償を求める傾向がある。正当な評価をしないと逆ギレの可能性がある。アナライザーは専門性に対し、認知し、誉めてやるとよい。

【感想】
 「ほめる」というのは、通常は上から下に対する行為であるため、末端(ヒラ社員)の自分には縁遠い話である。ただし、コミュニケーションの一環としたアクノリッジメントの必要性は感じる。相手との良好な関係作りのために、どのように相手と接するのか。そのヒントがアクノリッジメントだと思った。

【目次】
第1章 人を動かすアクノリッジメント
第2章 認めること、ほめること
第3章 たった一言で気持ちは伝わる
第4章 人によって接し方はさまざま
第5章 相手にあったコミュニケーションを選ぶ
第6章 アクノリッジメントで何が変わったのか

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2008年10月18日
本棚登録日 : 2008年10月18日

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