『東京ロンダリング』の著者の最新刊。『群像』に掲載された2編。
表題作は、離婚して引っ越をしたばかりの叔母の持ち物をネットオークションにかける、大学卒業後も就職をしないでいる姪の瑞希の周辺を描いたもの。エキセントリックにも思える叔母のりり子だが、魅力的。世の常識と自分の感覚にギャップがありすぎて就職しなかった瑞希の感性もまっとうなものに思える。
別の一編はめがね選びが天職の大谷美子と、投稿ハガキのマニア輝男との交際がテーマ。諱(いみな)がキーワード。
人の生き方はかくあるべきという常識から一歩退いてものごとを見る作家らしい作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年11月20日
- 読了日 : 2011年11月20日
- 本棚登録日 : 2011年11月20日
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