カリスマ性のある監督であり、ダンサーだった男性がいなくなり、経営難のバレエ団。
銀行の融資を受け、指導を受ける事となったバレエ団は再起をはかり、世界的なバレリーナを次回の公演で演出家として迎える事となる。
さらに、次の演目の「眠れる森の美女」のオーロラ姫役として、現在プリマとして世界的に注目を浴びている女性を迎えることに。
彼女は今いるバレエ団員の内の二人の幼馴染だが、しばらくぶりに会った二人に冷たい態度をとる。
他の団員たちにも偉そうな態度をとる。
さらに、自分の相手役にダブルキャストの一員となっていた幼馴染の男性を自分のスカウトしてきた男性に代えさせる。
彼女は海外で母親の虐待を受け、過酷な環境の中バレエを続けていた。
その経験からそんな風に変わってしまった。
そんな彼女を主役にすえる事に反発する団員。
・・・と、色々ありつつも開演に向けて一団となるバレエ団。
所が、カラボスを名乗る人物から脅迫と思われる手紙が届き、本当に殺人事件が起きてしまう。
犯人を自分なりに推理して読んでいたけど、見事に外れてしまった。
意外な犯人ではあったけど、それで驚くという事もないし、犯行動機にしてもそれで・・・という感じだった。
読み終えての感想は、とにかくバレエの事が書きたくて書いた本なんだな・・・という事。
序盤のバレエについての描写が生き生きしていて素晴らしかった。
「テレプシコーラ」でもこんな過酷な事、私なら絶対したくない・・・と読んでいて思ったけど、その世界に足を踏み入れるとどっぷりつかって魅了される世界なんだろうな・・・と思った。
- 感想投稿日 : 2020年11月22日
- 読了日 : 2020年11月22日
- 本棚登録日 : 2020年11月22日
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