〇積読の罪悪感が薄れるかしら?と読み始めたが、読書の哲学のような1冊でした
この世のすべての本が積読書と思うと、ちょっと肩の荷がおりたので、自分の目的は達成出来たといえる。
◎「積読」をあえて「完全な読書である」として読者に勧める
1:なぜ積読が必要なのか
情報の濁流
世界は超巨大な「積読」の環境を形成している
書物とは「閉じと開かれのあいだにあるもの」
…ジャン=リュック・ナンシー『思考の取引』岩波書店
文字と書物は
「人々を忘れにくくさせる良薬」か、それとも「人をいっそう忘れやすくさせる毒薬」か
書物には「読まれないでいる」という面もある
情報のビオトープとしての積読環境
書物は時間を保存する
本に対する虐待
…「断裁」「断捨離」「本への酷い扱い」
2:積読こそが読書である
読めない後ろめたさ
手に入れたけど“ちゃんと”読んでいない状態を積読という
語ることと読むことは別
全然読んだことのない本について、堂々と意見を言う
…バイヤール
初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書
言葉を摂取してはじめて語る事が出来る
3:読書術は積読術でもある
遅く読む:精読術、速く読む:速読術、読まない:読書術、外国語の本を読む:解読術、新聞・雑誌を読む:看破術、難しい本を読む:読破術
途中で読むことをやめる
音楽的精読と絵画的精読
書店と図書館
4:ファスト思考に抗うための積読
ファスト思考とスロー思考
豊かさを生み出す側と消費する側
書物のディストピア 紙は絶滅するのか
いたるところがスクリーンになるのか
シュメールの粘土板からデジタル時代まで、あらゆる書物が破壊されている
書物の高騰
積読で自己肯定する
情報の断食と瞑想
- 感想投稿日 : 2022年4月1日
- 読了日 : 2022年4月2日
- 本棚登録日 : 2022年4月2日
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