スーパー内の書店の平台に「短編工場」という文庫本があった。その中に、この短編の「ふたりの名前」が収められていて思い出した。
同棲して一年弱の朝世と俊樹。二人は全てのことにおいて、所有権をはっきりさせたいと、家の中にある「物」にイニシャルのAとTを書き記していた。あるとき、ひょんなことから子猫を飼う運びとなる。子猫と楽しい時間を過ごしたひと時だったが、子猫が突然・・。
この出来事をきっかけに二人は、理屈ではなく目に見えない大切なものに気づく。
私的に・・夫婦間で名前を書くって、ありえないけど。
命の重さが二人を救った。
子猫の名前がまだ付いていなかった。二人は最高の名前を付けた。
名前は誰かの所有物を表すものだけでなく、
「好きな人の名前って、それだけで幸せの呪文」
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- 感想投稿日 : 2020年8月24日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2020年6月16日
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