キャッシュレス生活、1年やってみた 結局、どうするのが一番いいんですか? (単行本)

著者 :
  • 祥伝社 (2020年2月1日発売)
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キャッシュレスがどれだけ広まっているのかを
2019年の1年間で著者がチャレンジしてまとめた本。
クレジットから電子マネー、非接触ID決済、QR決済
と色んなキャッシュレスの仕組みがあるのですが、
それぞれの特徴についても触れてくれており、
知らないことも多くて大変勉強になった。

例えば・・・PayPayは、なんであんなに
キャンペーンが打てるのか?とかですね。

インバウンド需要を狙っているのであれば、
なおさら美術館とか旅館とかへの普及を国策として
進めればよいのに全然進んでいないとかは、
確かに言われてみればそうだなって感じました。

地方の観光名所とかアニメの聖地を巡るのが
流行っていますし、何でやんないのかなって思います。

それにしても、インフラって儲かるだなあ。
投資もかかりますけど・・・。

【勉強になったこと】
・PayPayは、2018年12月の100億円キャンペーンの
 10日間で、489万人の新規ユーザーを獲得し、
 キャンペーン終了時には駆け込み需要で471万人が
 PayPayのアプリを起動した。
 ※ネット行動分析サービスを提供する株式会社
  ヴァリューズのレポートより

・コンビニの動向はファミマを見ると良い。
 電子マネーの利用開始も2007年と早く、
 クレジットカード決済開始も2011年、
 QRコード決済開始も2018年12月と
 他コンビニより先行して開始している。
 システム的な取り組みが先行しているともいえ、
 上記もあってか、FamiPayはコンビニ会員アプリで
 一番優秀と言える。
 ※ポイントカードと決済機能を一体化しており、
  決済機能を出せばポイントカードでのポイント付与
  も同時に出来るようになっている。
  また、対象のポイントカードもこれまでのTポイント
  だけではなく、楽天ポイント、dポイントを
  ユーザが自分で選択できるようになっている。

・SQUAREは2009年設立のアメリカのベンチャー企業。
 スタバが投資をした企業で、日本には2013年上陸。

・交通系ICカードを全国相互利用可能にするためには、
 Suicaと同レベルまでセキュリティレベルを上げる
 必要があるが、費用負担が出来ず実現出来ていない。
 →ここに対して政府が介入するのが良いか?

・メルペイは、メルカリの中にたまった巨額の売上金を
 リアル店舗に流す目的で生まれた。

・クレジットカードの規約で、決済手数料を
 上乗せした金額を請求してはいけないという
 ルールがある。

・2024年に新札が発行されるということは、
 各種機器において新札が使えるように整備する必要が
 あるということでもある。
 上記投資にはかなりの費用がかかると予想されるため、
 このタイミングを見越してキャッシュレス化を優遇し、
 設備投資にかかる金額を削減する可能性もある。
 ※現金利用可能な機器を意図的に減らせば、
  置き換えにかかる台数が少なくなる
  =設備投資が安くなる

・3Dセキュアとは、3桁のセキュリティコードに
 プラスして、自身で決めて自由に変更出来る
 パスワードを設定するという仕組みのこと。

・音を使った決済がインド市場で試行されており、
 日本でもJR東日本の新型車両にて使われている。
 これにより、車内では使えないGPSの代わりに、
 どの号車に乗っているかが分かる。

・色んなキャッシュレスの手段が提供されているが、
 最終的に生き残るのは「非接触型(タッチ決済)」と
 考えられる。同じ機能を持つのであれば、人は
 楽なほうに流れるのが常だから。
 →これは私もそう思います。
  全部使ってみて、一番楽なのはSuicaやPASMO、
  QuicPayやiDといったかざすだけで済む仕組みが
  一番楽だと思います。
  クレカは暗証番号入れたりサインが必要だったり、
  QRコード決済はわざわさQRコードを表示する
  必要があり、非接触型よりひと手間かかるから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス書(経済)
感想投稿日 : 2020年2月13日
読了日 : 2020年2月13日
本棚登録日 : 2020年2月13日

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