京都という業の書.京都至上主義,あるいはある種の原理主義が純化することで辿り着く末路は推して知るべし,半分笑い話と受け取りたい.純化によって保たれる世界もあるだろうが,進路選択を諦めさせられる洛中に生まれた次代達の行には寂しさを覚える.高等教育機関は技術伝承ではなく,知見の有機的体系化とその運用にこそ価値がある.その否定では,伝統にだけ縛られ時間に取り残される.自分達の将来可能性を信じられなければ,子供に家業ではなく研究業を選ばれるのは自然だ.
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- 感想投稿日 : 2020年4月28日
- 読了日 : 2020年4月28日
- 本棚登録日 : 2020年4月28日
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