カウンセリングなどしている私は,話すことより聞くことが大切と,日々思っているのですが,やはり言いたいことがきちんと相手に伝えられずイライラしている人に出会うことがよくあります。
自己紹介にも書かせていただいていますが,カウンセリングの本はかなりの数を読んでいます。したがって,どうしても,今まで読んだ本と比べてしまうのですが最近は聞くことより,自己表現に移ってきているように思います。おそらく外国での交渉力,プレゼンテーション能力の向上をねらいとする国策が関係していると思います。
フォーカシングでも自分の気持ちにふれた話ができる人と事柄だけで気持ちにふれた話ができない人を比べると,自分の気持ちにふれた発言ができる人のほうがカウンセリングの効果は高いと言われています。
しかし,人の話をきちんと聞き理解する力も必要です。しかし,話がきちんと聞けないのは,自分の中の感情がきちんと処理されていないからです。この本では聞くことと話すことを相反するものととらえるのではなく,聞ける人=話せる人として,書かれています。
気になることを挙げると,
マイナスの感情はどう扱うのか?
ピッタリと言語に表わせられないときはどうするのか?
例えば言語以外の方法を使って「言える」ようにするのか。
マイナスの感情は言語化し,聞いてもらうことで浄化作用があるといわれているが,本書ではその部分が詳しく書かれています。とかく,人を傷つけたり,言った後嫌な気持ちになったりすることが多いのですが,この本によると言葉を単に聞こえがいいように変えるだけでなく,相手に対する自分の気持ちに正直に向き合うことで,うまくつたえられるようになると詳しく書かれています。
あとは,この本を読んで詳しく知って,言いたいことがきちんと言え,ラクになってみてください。
- 感想投稿日 : 2012年9月17日
- 読了日 : 2012年9月17日
- 本棚登録日 : 2012年9月4日
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