この世の偽善 人生の基本を忘れた日本人

  • PHP研究所 (2013年3月23日発売)
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感想 : 13
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金 美齢さんと曽野綾子さんの対談本『この世の偽善』。
いつもストレートな物言いが心地よいけども、今回は2人の相乗効果でさらに楽しめる。
何か知識を積むための本というよりも、ふたりの考え方に触れることのできる素晴らしい書だった。

2人の豊富な経験で、日本をある程度はなれた位置から、あるいは中から眺める視点は勉強になった。
何よりも、読んでいると、日本に誇りを持てる。

やはり、この2人、話に深みがあるし、キレがあるし、好きだなぁ。

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【内容紹介(amazonより)】
日本人は長年「もの分かりのいい人」を演じてきた。
弱者保護や被害者救済など一見、弱い者の側に立つふりをし、政治家は票欲しさに「ばらまき」政策を行なっている。
その結果、わが国は過去最多の214万人を超える生活保護者を擁する「よい国」になった(2012年)。
しかし、彼らは本当に自立できない人たちなのか。いまの日本は本当に職がないのか。そう問うことは禁じられている。
ボランティアについても、人の世は、一ついいことをしようと思うと、必ず不都合と苦悩が出てくる。人生にも「あれか、これか」という形の歯切れのいい選択はない。
メディアは社会や国家の批判はしても、本質的につきまとう人生の不都合や不自由を見せない。
これが「日本の偽善」である。
「権利」という言葉は、誰かのため、何かのために自分が我慢し、犠牲になることがある、という想像力を失わせてしまう。
一所懸命働いて税金を納める、まずそこから始めるべきではないか。
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【目次】
はじめに
第一章 何もかも幼くなった
第二章 日本は「夢のお国」
第三章 「ごっこ」遊びの終わり
第四章 生活保護者が多すぎる
第五章 愛は礼を失せず
第六章 「もの分かりのいい人」の罪悪
第七章 人は何とか生きていける
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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年4月29日
読了日 : 2013年4月29日
本棚登録日 : 2013年4月29日

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