「河童が覗いたインド」「少年H」「河童が語る舞台裏おもて」の順でここにたどり着くと、思った以上に納得感があった。あとがきで中山千夏氏が「一見気まぐれな選び方は、一個のアンテナの存在を秘めている。一見技巧的な描写法は、いつも意味のある視点を秘めている。」と述べている。この部分を「少年H」を通してかいま見た彼の生い立ちを通して見透かしてみると、「そうそう!」と相づちを打ちたくなるのである。
敢えて「ニッポン」と名付けたこの書題。やはり彼が感じたニッポンの「ナンかヘンだな」を磁石にして集められた素材であることには間違いがない。自身のアンテナはどんなだろう?自分なりの感度を高めていっているのかな?とつい自問したくなるのである。
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- 感想投稿日 : 2018年4月15日
- 読了日 : 2011年6月6日
- 本棚登録日 : 2011年6月6日
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