検察側の罪人 下 (文春文庫 し 60-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2017年2月10日発売)
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本棚登録 : 1986
感想 : 142
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時効で罪の償いから逃れた男を許すことができるのか。

上を読み終わった時こんな事、あるわけがないと思った。あってはいけないと思った。
だけど下を読み終わった今、もう何が正しいのかわからなくなった。沖野のように…。

白川弁護士が出てきて面白くなってきたと思ったけど、最後の最後に…。
白川も松倉もいやらしい。
だけど、これが白川の弁護士としての正義。

最上はきっと変わらない。もし、過去に戻れたとしてもまた同じことをするだろう。
そこに個人的な感情が入っているのが嫌だった。
だけど、これが最上の検事としての正義。

沖野の正義はなんだろう?
沖野は、検察の汚さを見ては違うと思い、弁護士のえげつなさを見ては違うと思う。

色々思うこともあるけど、好きな作品でした。
映画も観た。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 購入本
感想投稿日 : 2018年9月10日
読了日 : 2018年8月15日
本棚登録日 : 2018年8月15日

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