道具箱はささやく

著者 :
  • 祥伝社 (2018年6月12日発売)
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本棚登録 : 278
感想 : 55
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お道具箱って好き。本屋さんでタイトルを見た時からワクワクでした♪

化粧ブラシ、女神像、仮面、笑顔、忍耐力…などなど。色んな道具から生み出されるミステリ。ショートショートだけど味わい深い作品も多く楽しかったです。

夫婦喧嘩を解決したいなら「ヴィリプラカの微笑」。でも、この夫婦には…

嫁姑問題の話でハラハラしたいなら「風水の紅」。嫁姑どうなるの〜 風水メイクって初めて聞いた。

ミステリとして1番ゾクッとしたのは「仮面の視線」。インドで工事現場監督をする日本人と現地の人の話。米澤穂信さんの作品『満願』の中の『万灯』と雰囲気が似てなんとも言えない恐ろしさがありました。

1番切なかったのは「遠くて近い森」。あのあと二人はどうなっただろう。

精神科医と患者の話「レコーディング・ダイエット」。「レコーディング・ダイエット」には興味もあるし、この話も好きだ。

祠の中では、像に向かって、夫婦互い言い分をぶつけていいことになっていた。ただし、一つだけ厳重な決まりがあった。一方が女神に訴えごとをしている間は、もう片方はひたすら口を閉じていなければならない、ということだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 購入本
感想投稿日 : 2018年10月28日
読了日 : 2018年10月10日
本棚登録日 : 2018年10月10日

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